MuseScoreは広範囲なファイルフォーマットでインポート/エクスポートできるので、あなたのニーズにぴったりのファイルフォーマットでスコアの共用や公表が可能です。
MuseScore は次の独自フォーマットで、ファイルを 保存 します:
フォントについての注: MuseScore はファイルの保存やエクスポートにテキストフォントを含みません。もし他のパーティと MuseScore を共用する場合には、 FreeSerif か FreeSans フォントを使用しているか、あるいは他のパーティがあなたと同じフォントをインストールしていることを確かめておく必要があります。システムにこれらフォントが無い場合、MuseScore はフォールバックを使うことになり、それによりそのスコアは異なった表示となる場合があります。
*.mscz
)MSCZ は MuseScore の標準フォーマットで、ほとんどの用途に推奨されます。このフォーマットで保存したスコアは、必要な情報を維持しつつ、小さなディスクスペースで済みます。このフォーマットは .mscxファイルを ZIP 圧縮したもので、画像を含みます。
*.mscx
)MSCXは 非圧縮バージョンの MuseScore ファイルフォーマットです。このフォーマットで保存したスコアは、画像を除く全ての情報を保持しています。テキストエディターを使って手動でファイルフォーマットを編集する必要のある場合に推奨されます。
.*.mscz,
) or (.*.mscx,
)バックアップファイルは自動的に作られ、通常の MuseScore ファイルと同じフォルダーに保存されます。バックアップコピーの内容は MuseScore ファイルが以前保存されたもので、通常のファイルが壊れた場合や、そのスコアの以前のバージョンを見たい場合に重要です。
バックアップファイルは、ファイル名の最初にピリオド (.
) 、そして最後にコンマ (,
) が付きます (例: 通常ファイル名が "untitled.mscz
" であれば、バックアップコピーのファイル名は ".untitled.mscz,
" となります。) から、バックアップファイルを MuseScore で開くには、そのピリオドとコンマを削除する必要があります。バックアップファイルは通常の MuseScore ファイルを保存しているのと同じフォルダーに保存されるので、固有の名称(例 ".untitled.mscz,
" を "untitled-backup1.mscz
") にしておく必要もあるでしょう。
注: MuseScore のバックアップファイルを見るには、O/Sを "隠しファイルの表示" に設定変更する必要がある場合があります。詳細は スコアのバックアップコピーを回復する方法(MuseScore 2.x) をご参照ください。
MuseScore はスコアを一つのグラフィックファイルとして、PDF、PNG あるいは SVG フォーマットで エクスポート できます。
*.pdf
)PDF (Portable Document Format) は、内容を編集しなくても良い人と楽譜を共用するのに理想的です。ほとんどのコンピュータのユーザーは既に PDF を見るソフトを持っているので、スコアを見るための追加のソフトを要しません。
PDF でのエクスポートで、解像度を設定するには :
*.png
)PNG (Portable Network Graphics) はビットマップ画像のフォーマットで、Windows、Mac OS、や Linux など広くに用いられていて、ウェブではごく一般的です。MuseScore は印刷するのと同様、1頁を1画像として PNG 画像を作ります。
エクスポートする PNG 画像の解像度を設定するには:
注: スコアの一部のみの画像を作成するには、フレームボックス・非表示の音符・音域外表示の音符など画面表示の有無に関わらず、イメージキャプチャー を使います。
*.svg
)SVG (Scalable Vector Graphics) ファイルは、version 9 より前の Internet Explorer を除き、ほとんどのウェブ・ブラウザー、およびベクター・グラフィック・ソフトウェアで開くことができます。 ただし、SVGは組み込みフォントをサポートしていないので、これらのファイルを正しく見るには適切なMuseScoreフォントをインストールしておかなくてはなりません。
エクスポートする SVG ファイルの [解像度] と [背景の透過] を設定するには、前述 PNG を参照ください。
MuseScore はスコアを WAV, MP3, OGG VORBIS, FLAC の形式で標準的なステレオ音源を作成することができます。音源ファイルにエクスポートするには:
1. メニューから [ファイル] → [エクスポート...] と進み;
2. [ファイルの種類] でファイル形式を選び、[ファイル名]を設定して 保存(S) を押します。
全てのファイル形式について、サンプルレート を調整することができ:
1. メニューから [編集] → [環境設定] (Mac: [MuseScore] → [環境設定]) と進み、エクスポート タブをクリックして:
2. [オーディオ] セクションの [サンプルレート] を設定します。
*.wav
)WAV (Waveform Audio Format) は非圧縮の音声フォーマットです。Microsoft と IBM により開発され、Windows、OS X 並びに Linux 用の多くのソフトウェアで広範囲にサポートされています。音質の全てが保存されるのでCDを作成するのに理想的なフォーマットです。しかし、Eメールやインターネットで共用するには MP3 などの圧縮版が代替して使われます。
*.mp3
)MP3 は圧縮型の音源フォーマットとして、広く用いられています。MP3はファイルサイズが比較的小さいことから、インターネットで共用・ダウンロードするのに理想的です。
Windows では ver 2.2 より以前、Mac ではver 2.3.2 より以前の旧 version の MuseScore を使っているユーザーが MP3 ファイルを作成するには、Lame?enc.dll (Windows) あるいは libmp3lame.dylib (Mac) を追加してインストールしていなくてはなりません。(Linux については、この種のライブラリを含んでいるかどうかは distribusion maintainer によります。)初めて MP3 へのエクスポートを行う際、MuseScore はどのフォルダーにあるか指定を求めて来ます。http://lame.buanzo.org/ で得られます。
Macユーザーは、MP3ライブラリをローディングする際にエラーに出会うことがあるかもしれません。ライブラリーが 32 ビットであることがその原因でしょう。MuseScoreで機能する64ビットのもの http://www.thalictrum.com/en/products/lame.html (注:MuseScoreが認識できるよう、ファイル名をlibmp3lame.dylib に変える必要があります。) Homebrew ユーザーは brew install lame
を実行します。
version 2.1 から、MP3 ビットレートを設定できるようになりました:
*.flac
)Free Lossless Audio Codec (FLAC) は圧縮型のオーディオ・フォーマットです。FLACファイルは、良い音質を保ちながら非圧縮オーディオのほぼ半分のサイズです。WindowsやMac OSはFLACを予めサポートするようにはなっていませんが、無料でオープンソースの VLC media player はどのOSでもFLACファイルを再生することができます。
*.ogg
)Ogg Vorbis は、人気のMP3オーディオフォーマットに対するパテント・フリーな後継となることを目しています。MP3 と類似に、Ogg Vorbis ファイルは比較的小さい(非圧縮オーディオファイルの1/10と言われる)が、ある種の音質が損なわれています。WindowsとMacOS は Ogg Vorbis を予めサポートするようにはなっていません。が、[VLC media player] (http://videolan.org/vlc) や Firefox などは、どの OS でも Ogg ファイルを再生することができます。
次のそーマットのスコアは MuseScore 固有のフォーマットである MSCZ (#musescore-native-format) と類似に、他の楽譜作成ソフトウェアで作成されたものをインポートしたり、エキスポートしたりすることが可能です。
MuseScore は MusicXML や MIDI ファイルを インポート したり、その形式で エクスポート できます; また、他の音楽記譜プログラムの独自フォーマットのファイルをインポートすることもできます。
*.xml
)MusicXML は楽譜における世界標準です。Sibelius、Finaleやその他100以上の楽譜作成ソフトと楽譜を共用できるフォーマットとして、推奨されています。 MuseScore は version 2.2 から .musicxml としてエクスポートし、 *.xml と *.musicxml をインポートします。
*.mxl
)圧縮 MusicXML は、通常の MusicXML より小さなファイルを作ります。これは新しい基準であり、現時点では他の楽譜作成ソフトで広くサポートされているわけではありませんが、MuseScore はインポート、エクスポートのすべてに対応しています。
*.mid
, *.midi
, *.kar
)MIDI (Musical Instrument Digital Interface) はシークエンサーや楽譜作成ソフトで広く用いられているフォーマットです。そのプロトコールの詳細については、MIDI Association のウェブサイトを参照ください。
MIDIファイルはプレイバックにはとても有用なのですが、フォーマット、ピッチの表記、声部、装飾音、アーティキュレーション、繰り返しや調号など、スコアのレイアウトに関する情報はわずかしか含まれていません。他の音楽作成ソフトとファイル交換を行う目的には、それに代わるものとしてMusicXMLをお勧めします。
MIDI ファイルのインポートについては、MIDI インポート を参照ください。
*.md
) (インポートのみ)MuseData Walter B. Hewlettが開発したフォーマットで、ソフトウェア間での音楽の共用の初期的方法として1983年に開始しました。MusicXMLにより影が薄くはなりましたが、何千ものスコアがこの形式で現在もオンラインに提供されています。
*.cap
, *.capx
) (インポートのみ)CAP と CAPX ファイルは、楽譜作成ソフト Capella で作られます。version 2000 (3.0) 以降のものはMuseScoreでかなり正確にインポートできます。(2.x のものはうまくゆかず、1.x version の*.all フォーマットには全く対応できません。)
*.bww
) (インポートのみ)BWW ファイルは、楽譜作成ソフト Bagpipe Music Writer で作られます。
*.mgu
, *.sgu
) (インポートのみ)BB ファイルは、楽譜作成ソフト Band-in-a-Box で作られます。
MuseScoreでのサポートは、現在試験段階です
*.ove
) (インポートのみ)OVE ファイルは、楽譜作成ソフト Overture で作られます。
このフォーマットは、中国本土、香港や台湾など、主として中国語環境で人気があります。
MuseScoreでのサポートは、現在試験段階です。
*.gtp
, *.gp3
, *.gp4
, *.gp5
, *.gpx
) (インポートのみ)GP ファイルは Guitar Pro で作られます。