総譜を作成するだけではなく、MuseScore では各楽器のパート譜も作成できます。
注: 現時点の MuseScore には、複数の声部からなる譜表を各々に分離する機能がありません。個別のパート譜を印刷するには、スコアにそれぞれ固有の譜表を作成しておく必要があります。
楽器ごと個別に譜表が割り振られているオーケストラスコアであれば、これが一番簡単なパート譜の作成方法です:
[ファイル] → [パート...] と進み、
全て新規 ボタンをクリックし、
(パート譜は楽器名で名付けられ、同じ名前でスコアに記載されている場合には番号が付されます。)
OK をクリックします。
パート譜にはタブをクリックすることでアクセスできます。
新しいスコアを作成した後ならいつでもパート譜を定義付けできます。スコア毎に一度パートを定義すれば良く、また必要に応じて変更できます。以下説明は弦楽四重奏を例としていますが、他のアンサンブルでも同じ原則が適用できます。
メインメニューから、[ファイル] → [パート...] と進み;
パート譜のウィンドウで 新規 をクリックして "パートの定義" を作成します。
右側の欄で使いたい "パートのタイトル" の名称を入力します。 (この名称は、パート譜をエクスポートする際のファイル名ともなります。);
そのパート譜に表す楽器を右側画面のボックスに印を付け、拾い上げます。一つのパート譜に一つの楽器とうのが通常ですが、例えば複数のパーカッションの譜といったように複数の楽器を一つのパート譜とする必要があるかも知れません。MuseScore は、一つのパート譜にいくつでも楽器を指定できるようになっています。
各パート譜について、上記 2~4 のステップを繰り返します。
完了したら OK をクリックして、パートのウィンドウを終了します。
これでパート譜の設定を終わりました。総譜に楽器の追加や削除がなければ、再度同じことをする必要はありません。
[ファイル] → [パートのエキスポート...] と進み;
エクスポート先の位置に行き、ファイルフォーマットを選びます。(PDF が既定値です。)
ファイル名は全パートに有効な接頭辞を入力することも有用ですし、既定値 (スコアのファイル名) に任せます。
OK をクリックします。
これで、ファイル名は "<接頭辞>" + "-" + "<パート名>.<拡張子>" となります。加えて、PDF としてエクスポートすると、 "<接頭辞>" + "-Score_And_Parts.pdf" と言う名のファイルが作られます。
パート譜とスコアは "リンク" していて、一方の内容が変更されるともう一方にも影響しますが、レイアウトの変更は関係しません。 パート譜を作成すると、スコアと伴に保存されます。(そのスコアを開くと、スコアと作成した各パート譜のタブが表示されます。)
でも、パート譜を個別に保存したいのなら;
1. そのパート譜のタブを選択し;
2. [ファイル] → [名前を付けて保存...] を使います。