歌詞
概要
歌詞 は、譜表のメロディー ラインに関連付けられた テキスト の形式です。例えば:
この例でわかるように、歌詞は音節ごとに入力され、1語内の各部分はハイフンで結ばれます。下線またはハイフン (文脈に応じて) はメリスマを示すために使われ、音節は複数の音符にまたがります (下記 を参照)。
歌詞は ヴァース に編成され、一番上に 1 番が、その下に次の番と、順番に表示されます。
スコアに歌詞を加える
新しく歌詞を入力したり、既存の歌詞を編集/フォーマットしたりするには、歌詞モードにする必要があります。
歌詞モードに入る方法は 2 つあります。
* 選択した音符から開始 — 下の 音節を入力 を参照ください。
* 既存の歌詞のシラブルから開始 — 下の 既存の歌詞を編集 を参照ください。
音節を入力
- 目的の開始音符を選んで、キーボード ショートカット Ctrl+L (Mac & Linux: Cmd+L) を押します。すると、テキスト入力の準備が整った旨の入力ボックスが現れます。
- 音節を入力します。
- 連続した音節を入力するには、- (ハイフン) を押して、新しい音節を入力します。
- 音節の任意の位置から新しい単語に進むには、スペース を押します。または、単語の最後にいる場合のみ、→ を押します。
- 改行しないスペースを入力するには、Ctrl+Space を入力します。
- メリスマに入るには、次 を参照ください。
- 音節間をジャンプしながら、一度に 1 文字前後に移動するには、→ や ← を押します。
- 1 音節後ろに移動するには、Shift+Space を押します。
メリスマを入力
メリスマは、複数の音符にまたがる音節です。
メリスマが単語の末尾にある場合は、アンダースコアで表記する必要があります。
- 前の音節の終わりから始めて、メリスマが伸びるのと同じ数の音符に対して _ (アンダースコア) を押します。
メリスマが単語の途中で発生する場合は、代わりにハイフンで表記することもできます:
- 前の音節の終わりから始めて、メリスマが伸びるのと同じ数の音符に対して - (ハイフン) を押します。
複数のヴァースを入力
後続のヴァースを入力するには、音節を入力 に示されている手順を繰り返すだけです。 歌詞の入力は、最後に入力したヴァースの下で自動的に開始されます。
歌詞モードでは、キーボードの ↑ や ↓ を使って、ヴァース間を上下に移動できます。
休符に歌詞を入力
デフォルトでは、カーソルは歌詞モードでは休符をスキップします。ただし、休符を選んで再び歌詞モードに入り、音節を入力することで、休符に音節を入力することができます。 そして上の 音節を入力 のように歌詞の入力を続けられます。
歌詞内の特殊文字
コンピューターのキーボードから利用できない文字は、特殊文字 パレットを使って歌詞モードで入力できます。特殊なケースを以下に示します。
省略スラー
エリジョン スラー (歌詞スラーまたはシナレファ) は、1 つの音符の下で 2 つの音節を結合するために使用される記号です。
たとえば、次の歌詞テキストを作成するには、音節テキスト "te" で始まるので:
- te と入力します。
- 特殊文字 パレットを開きます。
- "一般的な記号" タブで省略スラーの 1 つをクリックします。
- 続いて A を入力します。
予約文字の入力
ほとんどの場合、歌詞は通常のテキストと同様に 編集 することができます。 ただし、上で説明したように、- (ハイフン) や _ (アンダースコア) などのキーは、歌詞を入力する際に特別な意味を持ちます。 これらの文字のいずれかをそれ自体として入力する場合は、特別な意味が引き出されるのを避けるためにエスケープ修飾子 (つまり、ショートカット) を押す必要があります。
予約文字 | Windows | macOS/Linux |
---|---|---|
スペース ( ) | Ctrl+スペース | Alt+スペース |
ハイフン (-) | Ctrl+- | Alt+- |
アンダースコア (_) | Ctrl+Shift+_ | Alt+Shift+_ |
改行 (↵) | Ctrl+Return (またはテンキーパッドの Enter) | Alt+Return (またはテンキーパッドの Enter) |
既存の歌詞を編集
既存の歌詞に追加または変更を加えるには、音節をクリックし、テキスト編集モード ショートカットを使って 歌詞モード に入ります。
歌詞を削除
歌詞は親の音符とともに自動的に削除されます。歌詞を 選択 して Delete を押すと、音符をそのまま残して歌詞を削除することもできます。
譜表の上に歌詞を入力する
すべての歌詞を譜表の下ではなく上に配置したい場合は、:
- メニューバーから フォーマット→スタイル→歌詞 を選んで,
- 配置 を "上" に設定します。
もちろん、スコア内のすべての歌詞を選択し、プロパティ パネル の テキスト セクションで 位置 を "上" に変更すれば、同じことができます。
歌詞のヴァース番号を変える
譜表に加えられた各ヴァースには ヴァース番号 が割り当てられ、最も小さいものが上に、最も大きいものが下に配置されます。(もちろん、各ヴァースの先頭に数字を加えることもできますが、これは視覚的な表示に過ぎません。)
ヴァース番号を変えるには、ヴァースを選んで、プロパティ パネルの 歌詞 セクションで "Set to verse" を調整します。
歌詞をコピー
MuseScore 内で歌詞をコピーする
歌詞は親である音符と共に自動的にコピーされますが、音符なしで歌詞単独にコピーすることもできます。
同じヴァースにコピー
コピー先の範囲には既存の歌詞がないことが必要であることに注意してください。そうしないと、クリップボードの内容が既存の歌詞の上に貼り付けられます。
別のヴァースにコピー
- 歌詞音節の範囲またはリストを 選択 し;
- コピー を適用します。
- 選択した歌詞に 新しいヴァース番号 を割り当てます (上記参照)。
- 歌詞選択の最初の 音符 をクリックして、:
- 貼り付けます。これにより、欠落し
ている歌詞が置き換えられます。
注: 歌詞は常に、コピー元の同じヴァースに貼り付けられます。
他のプログラムへ歌詞をコピー
譜表に添付されたすべての歌詞は、ツール→歌詞をクリップボードにコピー を使って、メニューからクリップボードにコピーできます。
歌詞のプロパティ
歌詞のヴァース番号を変える を参照ください。
歌詞のスタイル
「歌詞のスタイル」の値は フォーマット→スタイル→歌詞 で編集できます。
「歌詞の奇数行内のテキストのスタイル」の値は、フォーマット→スタイル→テキストのスタイル→歌詞の奇数行 で編集できます。
「歌詞の偶数行内のテキストのスタイル」の値は、フォーマット→スタイル→テキストのスタイル→歌詞の偶数行 で編集できます。
配置 (上 / 下) : 譜表に対する歌詞のデフォルトの位置を設定します。
行の高さ: ヴァース間の空白の高さ
最小の上余白/最小の下余白: 歌詞ブロックの上下から上下の譜表までの距離
最小の距離: 音節間に許容される最小距離。 歌詞がつぶれすぎている場合は、これを増やします。
歌詞ダッシュ: ここには、音節間のハイフンの表示方法を制御できる多数のプロパティがあります。
歌詞メリスマ: メリスマの同上