ファイルフォーマット
MuseScoreは広範囲なファイルフォーマットでのインポート/エクスポートができるので、あなたのニーズに合うファイルフォーマットでスコアの共用や公開が可能です。
MuseScore の独自フォーマット
独自フォーマットの互換性 も参照してください。
MuseScore は次の独自フォーマットで、ファイルを 保存 します:
- *.mscz: デフォルトの MuseScore ファイルフォーマットです。圧縮形式であり、比較的小さなディスクスペースとなります。
- *.mscx: 非圧縮の MuseScore ファイルフォーマットで、主にデバッグやバージョン管理に用いられます。
- .*.mscz, / .*.mscx,: これらはバックアップファイルです。ファイルの頭にピリオド( .) が、ファイル拡張子の後にコンマ( , )がついているのが特徴です。
フォントについての注: MuseScore はファイルの保存やエクスポートにテキストフォントを含みません。もし他のパーティと MuseScore ファイルを共用する場合には、テキストに対して Edwin (ver. 3.6 以降) か FreeSans ファミリーのフォントを使用するか、あるいは他のパーティがあなたと同じフォントをインストールしていることを確かめておく必要があります。システムにこれらフォントが無い場合、MuseScore はフォールバックオプションを使うことになり、それによりそのスコアは異なった表示となる場合があります。詳細については、フォント を参照ください。
MuseScore フォーマット (*.mscz
)
MSCZ は MuseScore の標準フォーマットで、ほとんどの用途に推奨されます。このフォーマットで保存したスコアは小さなディスクスペースで済みますが、必要な情報を維持しています。このフォーマットは .mscxファイルを ZIP 圧縮したもので、スコアに含まれる画像と表題を含みます。
注:'.mscz' ファイルを ZIP ソフトウェア―ユーティリティーを使って解凍すると '.mscx" ファイルが得られます。(注:使用するソフトウェアーによっては、ファイルの拡張子 '.mscz' を '.zip' に変えておくことが必要な場合があります。)
非圧縮 MuseScore フォーマット (*.mscx
)
MSCXは 非圧縮バージョンの MuseScore ファイルフォーマットです。このフォーマットで保存したスコアは、画像を除く全ての情報を保持しています。テキストエディターで開くことができ、ファイルのソースコードにアクセスすることができます。
MuseScore バックアップファイル (.*.mscz,
) or (.*.mscx,
)
バックアップファイルは自動的に作られ、通常の MuseScore ファイルと同じフォルダーに保存されます。バックアップコピーは前回保存された MuseScore ファイルで、通常のファイルが壊れた場合や、そのスコアの以前のものを見たい場合に重要です。
バックアップファイルは、ファイル名の最初にピリオド ( . ) 、そして最後にコンマ ( , ) が付きます (例: 通常ファイル名が "untitled.mscz
" であれば、バックアップコピーのファイル名は ".untitled.mscz,
" となります。) から、バックアップファイルを MuseScore で開くには、そのピリオドとコンマを削除する必要があります。バックアップファイルは通常の MuseScore ファイルを保存しているのと同じフォルダーに保存されるので、固有の名称(例 ".untitled.mscz,
" を "untitled-backup1.mscz
") にしておく必要もあるでしょう。
注: MuseScore のバックアップファイルを見るには、システムを "隠しファイルの表示" の設定に変更する必要がある場合があります。詳細は How to recover a backup copy of a score をご参照ください。
グラフィックファイル (エクスポートのみ)
MuseScore はスコアを一つのグラフィックファイルとして、PDF、PNG あるいは SVG フォーマットで エクスポート できます。
PDF (*.pdf
)
PDF (Portable Document Format) ファイルは、内容を編集しなくても良い人と楽譜を共用するのに理想的です。広く用いられており、ほとんどのユーザーは既に PDF を見るコンピュータソフトを持っているでしょう。
エクスポートする PDF の解像度を設定 :
1. メニューバーから 編集→環境設定... (Mac: MuseScore→環境設定...) へと進み、"エクスポート" タブを選んで;
2. "PDF" セクションの [解像度]を設定ます。.
PNG (*.png
)
PNG (Portable Network Graphics) ファイルはビットマップ画像フォーマットに基づいていて、Windows、Mac OS、や Linux などのソフトウェアーで広く用いられていて、ウェブではごく一般的です。MuseScore は印刷するのと同様、1頁を1画像として PNG 画像を作ります。
エクスポートする PNG 画像の解像度を設定:
1. メニューバーから 編集→環境設定... (Mac: MuseScore→環境設定...) と進み 、"エクスポート" タブを選んで;;
2. [PNG/SVG] セクションで [解像度] と [背景の透過] を設定します。
注: スコアの一部のみの画像を作成するには、フレームボックス・非表示の音符・音域外表示の音符など画面表示の有無に関わらず、 イメージキャプチャー を使います。
SVG (*.svg
)
SVG (Scalable Vector Graphics) ファイルは、version 9 より前の Internet Explorer を除くほとんどのウェブ・ブラウザー、およびベクター・グラフィック・ソフトウェアで開くことができます。 ただし、SVGは組み込みフォントをサポートしていないので、これらのファイルを正しく見るには適切なMuseScoreフォントをインストールしておかなくてはなりません。MuseScore.com に 保存 されたスコアは全てSVG フォーマットです。
エクスポートする SVG ファイルの [解像度] と [背景の透過] を設定するには、前述 PNG の説明を参照ください。
注:スコア内の画像ではグラデーションに対応していますが、エクスポートにおいては現在未対応です。
オーディオファイル (エクスポートのみ)
MuseScore はスコアを WAV, MP3, OGG VORBIS, FLAC の形式で標準的なステレオ音源を作成することができます。音源ファイルにエクスポートするには:
1. メニューからファイル → エクスポート... と進み;
2.ドロップダウン・メニューでファイル形式を選び、保存(S) を押します。
全てのオーディオフォーマットについて、サンプルレート を調整することができ:
1. メニューから 編集→環境設定... (Mac: MuseScore→環境設定...)と進み、エクスポート タブをクリックして:
2. [オーディオ] セクションの [サンプル レート] を設定します。
WAV オーディオ (*.wav
)
WAV (Waveform Audio Format) は非圧縮の音声フォーマットです。Microsoft と IBM により開発され、Windows、OS X と Linux 用のソフトウェアで広範囲にサポートされています。音質の全てが保存されるのでCDを作成するのに理想的なフォーマットです。しかし、Eメールやインターネットで共用するには MP3 などの圧縮版が代替して使われます。
MP3 (*.mp3
)
MP3 は圧縮型の音源フォーマットとして、とても広く用いられています。MP3はファイルサイズが比較的小さいことから、インターネットでの共用やダウンロードするのに理想的です。
MP3 ビットレート を設定するには:
1. メニューから 編集→環境設定... (Mac: MuseScore→環境設定...)と進み、エクスポート タブをクリックして:
2. [オーディオ] セクションの [MP3 ビットレート] を設定します。
FLAC オーディオ (*.flac
)
Free Lossless Audio Codec (FLAC) は圧縮型のオーディオ・フォーマットです。FLACファイルは、良い音質を保ちながら非圧縮オーディオのほぼ半分のサイズです。WindowsやMac OSはFLACを予めサポートするようにはなっていませんが、無料でオープンソースの VLC media player はどのOSでもFLACファイルを再生することができます。
Ogg Vorbis (*.ogg
)
Ogg Vorbis は、人気のMP3オーディオフォーマット (上記の通り MuseScore もサポートしています) に対するパテント・フリーな後継となることを目しています。MP3 と類似に、Ogg Vorbis ファイルは比較的小さい(非圧縮オーディオファイルの1/10と言われる)が、ある種の音質が損なわれています。WindowsとMacOS は Ogg Vorbis を予めサポートするようにはなっていません。が、[VLC media player] (http://videolan.org/vlc) や Firefox などは、どの OS でも Ogg ファイルを再生することができます。
他の音楽ソフトウェアとの共用
MuseScore は MusicXML や MIDI ファイルを インポート したり、その形式で エクスポート できます; また、他の音楽記譜プログラムの独自フォーマットのファイルをインポートすることもできます。
MusicXML (*.musicxml
, *.xml
)
MusicXML は、楽譜を MuseScore、Sibelius、Finale など100を超える楽譜作成ソフト間で共用できる、世界標準のフォーマットです。MuseScore は、エクスポート・インポート両方をサポートしています。
圧縮 MusicXML (*.mxl
)
圧縮 MusicXML は、通常の MusicXML より小さなファイルを作ります。これは新しい基準であり、現時点では他の楽譜作成ソフトで広くサポートされているわけではありませんが、MuseScore はインポート、エクスポートのすべてに対応しています。
MIDI (*.mid
, *.midi
, *.kar
)
MIDI (Musical Instrument Digital Interface) はシークエンサーや楽譜作成ソフトで広く用いられているフォーマットです。そのプロトコールの詳細については、MIDI Association のウェブサイトを参照ください。
MIDIファイルはプレイバックにはとても有用なのですが、フォーマット、ピッチの表記、声部、装飾音、アーティキュレーション、繰り返しや調号など、スコアのレイアウトに関する情報はわずかしか含まれていません。他の音楽作成ソフトとファイル交換を行う目的には、それに代わるものとして MusicXML をお勧めします。
MIDI ファイルのインポートについては、MIDI インポート をご参照ください。
MuseData (*.md
) (インポートのみ)
MuseData Walter B. Hewlettが開発したフォーマットで、ソフトウェア間での音楽の共用の初期的方法として1983年に始まりました。MusicXMLにより影が薄くはなりましたが、何千ものスコアがこの形式で現在もオンライン提供されています。
Capella (*.cap
, *.capx
) (インポートのみ)
CAP と CAPX ファイルは、楽譜作成ソフト Capella で作られます。version 2000 (3.0) 以降のものはMuseScoreでかなり正確にインポートできます。
Bagpipe Music Writer (*.bww
) (インポートのみ)
BWW ファイルは、楽譜作成ソフト Bagpipe Music Writer で作られます。
BB (*.mgu
, *.sgu
) (インポートのみ)
BB ファイルは、楽譜作成ソフト Band-in-a-Box で作られます。
MuseScoreでのサポートは、現在試験段階です
Overture / Score Writer (*.ove
, *.scw
) (インポートのみ)
OVE ファイルは、楽譜作成ソフト Overture の 4 以前のバージョンで作られます。このフォーマットは、中国本土、香港や台湾など、主として中国語環境で人気があります。Overture の現在のバージョンは 5 で、MuseScore で読み取ることはできません。
SCW ファイルは Score Writer で作られるもので、OVE ファイルとは拡張子が異なるほかは全く同一です。
MuseScoreでのサポートは現在試験段階であり、Overture / Score Writer のバージョン 3 と 4 のみサポートできているように思われます。
Guitar Pro ( 各種 - インポートのみ)
MuseScore は Guitar Pro のファイルで拡張子が *.gtp, *.gp3, *.gp4, *.gp5, *.gpx, のものを、そして version 3.5 ではさらに *.gp のものを開くことができます。
Power Tab Editor (*.ptb
) (インポートのみ)
PTB ファイルは Power Tab Editor で作られます。 MuseScoreでのサポートは、現在試験段階です。