コピーと貼り付け
MuseScore は標準的な コピー、切り取り、貼り付け の機能をサポートしており、version 2.1 から クリップボードと交換する 機能が加わりました。これらのコマンドが適用できる範囲は:
- 音符・休符: 曲の一部を繰り返したり拍単位や小節単位でフレーズを移動したりなど。
- __スコアの他の要素: アーティキュレーション、譜表テキスト、強弱記号、運指記号など。
線 はコピーできませんが、複製は可能です (→下記ご参照)。
コピー、切り取り、貼り付け、クリップボードと交換する作業を始める前に、音符入力 や 編集 モードではなく"通常" モードにいなくてはなりません。 Esc を押し、"通常" モードにしましょう。
コマンド
コマンド | KBDショートカット (Win) | KBDショートカット (Mac) | 右クリック Menu | メイン メニュー |
---|---|---|---|---|
切り取り | Ctrl+X | ⌘+X | 切り取り | 編集 → 切り取り |
コピー | Ctrl+C | ⌘+C | コピー | 編集 → コピー |
貼り付け | Ctrl+V | ⌘+V | 貼り付け | 編集 → 貼り付け |
クリップボードと交換 | Ctrl+Shift+X | ⌘+Shift+X | クリップボードと交換する | 編集 → クリップボードと交換する |
注: "右クリック menu" でのオプションは予め選択した要素・範囲の要素に適用されます。
音符
フレーズやコードのコピー、切り取り、貼り付け、クリップボードとの交換は、次の手順で行います。
コピー/切り取り
__ 一つ のコードをコピー/切り取りするには__
- Shift キーを押したまま、コードの音符の一つをクリック
- 次のどちらか:
- コピー. メニューの 編集 → コピー; あるいはショートカットキーの Ctrl+C (Mac: ⌘+C)
- 切り取り. メニューの 編集 → 切り取り; あるいはショートカットキーの Ctrl+X (Mac: ⌘+X)
ある 範囲 のコードをコピー/切り取りするには
- 選択範囲の最初の音符を クリック
- 選択範囲の最後の音符あるいは小節を Shift+Click。選択範囲が青い四角で協調されます。
- 次のどちらか:
- コピー. メニューの 編集 → コピー; あるいはショートカットキーの Ctrl+C (Mac: ⌘+C)
- 切り取り. メニューの 編集 → 切り取り; あるいはショートカットキーの Ctrl+X (Mac: ⌘+X)
貼り付け
- 貼り付けたい位置の先頭になる音符またはを小節を クリック
- メニューの 編集 → 貼り付け; あるいはキーボードショートカットの Ctrl+V (Mac: ⌘+V)
クリップボードと交換する
version 2.1 から クリップボードと交換する 機能により2つの操作が1つになりました:
(1) 1つ目はスコアの選択した範囲をクリップボードの内容で置き換えるというもので、貼り付けの役割です:
(2) 2つ目はそうして置き換わったスコアの部分の元のデータをクリップボードに移動させることで、コピーの役割です。
例として、同じスコア上にある同じ長さのセクションA とセクションB をスワップするには:
- セクションA を選択して 切り取り コマンドを行います。;
- Esc を押すか空白領域をクリックして選択を解きます。;
- Shift を押しながらセクションB の最初の要素をクリックするか、Bの開始位置が小節の最初であればその小節を 選択 します。;
- クリップボードと交換する コマンドを行います。 (上の 表 を参照ください);
- これでセクションB はクリップボードに保存されました。それをステップ1で空白となった領域に貼り付け コマンドを使って戻しましょう。
一つの音符の音高だけをコピー
他の属性を除き、一つの音符の音高だけをコピーすることができ、その音符の符頭をクリックしてから、通常のコピーと貼り付け、あるいはコピーと交換の手順を行います。コピー先の音高はコピー元と同じですが、音価は変わりません。
他の要素
譜表テキスト、強弱記号、運指記号、フレット図などスコアの他の記号は、一度に一つ、切り取り、コピー、貼り付けが可能です。スフォルツアンドやスタッカートなどのアーティキュレーションは、一度に複数を選択できます。
コピー/切り取り
貼り付け
- 貼り付けたい位置の先頭になる音符またはを小節を クリック
- メニューから 編集 → 貼り付け; あるいはキーボードショートカット Ctrl+V (Mac: ⌘+V)
アーティキューレーションは、選択した元の要素と同じ連続・間欠の順に従って貼り付けられます。
クリップボードと交換
クリップボードとの交換は単一の要素というより、音楽フレーズを対象に用いられます。単一の要素にこの機能を使った場合、結果が想定とは異なるのが通常であり、お勧めしません。
クイック・リピート
音符、小節やフレーズを速やかにコピーし貼り付けるには:
- 上 に記載したように、コード、小節、フレーズを選択します。
- キーボードショートカット R を押します。
MuseScore は選択された内容を選択範囲の最後の音符の後ろに即座に貼り付けます。貼り付け先の既存の記載は上書きされます。
複製
テキスト、線や他のオブジェクトを簡単にコピー・貼り付けするには:
- Ctrl+Shift (Mac: ⌘+Shift) を押しながらその要素をクリックし、スコアの目的の場所にドラグします。
- マウスのボタンを離すと、その場所に選んだ要素の複製が作られます。
選択フィルタ
コピーをする前にフィルタを使って、コピーし張り付ける対象を厳密に選ぶことができます。
-
選択フィルタを有効にするには、 F6 (Mac: fn+F6) キーを押すか、メニューから表示 → 選択フィルタ を選びます。
デフォルト設定ではパレットの下に選択フィルターが表示されます。そこからどこへでも移動でき、パレットやインスペクタの上にドラグすると同じ場所を共有する形になり、下に表示されるタブで利用することができます。
-
コピーしたくないもののチェックを外ずせば、選択から除外できます。
例: アーティキュレーションとスラーを除外 -
コピーして以前と同様に貼り付けます。
(次の例では、4~5小節目をコピーして 12~13 小節目に貼り付けます。) -
貼り付け結果を見ると、スラーが除外されているのが分かります。:
-
クリップボードと交換でも選択フィルターを利用できます。クリップボードと交換のコマンドを行う前に、クリップボードにコピーしたい範囲の対象を選択します。 通常のコピーコマンドでそれらをコピーできます。クリップボードとの交換コマンドでは選択フィルターは影響を及ぼしません。クリップボードの内容が常に用いられます。
参照
リズムを変更しないで音符を変更する場合は、移調 と 音高の再配置(リピッチモード) をコピーおよび貼り付けと組み合わせることができます。