ドラム記譜
打楽器の記譜の入力はピアノやバイオリンなど音高のある楽器の記譜の入力とは少々異なっています。この項を進める前に、予め、音高のある楽器の 音符の入力 に関する項を読んでおかれることをお勧めします。
打楽器譜の種類
ニュースコア・ウィザード や 楽器 ダイアログを使ってスコアに打楽器譜を加える際、1本線、3本線、5本線のうち最も適切な譜表がスコアに加えられます。必要であれば、楽器を変更 の "譜表のタイプ" の欄を使って変更できます。また、例えば2本線の譜表にしたいといった追加の変更は、譜表そのものの上で行うことができます。( 譜表プロパティ… → 高度なスタイルのプロパティ をご参照ください。)
5線のパーカッション譜では、5線の線上あるいは線間の特定の上下位置と符頭の形が該当する楽器に割り当てられています。ドラムセットの記譜には1つか2つの 声部 を使えます。上側の 声部1 は上向きの符幹の音符で手で演奏するもの、下側の 声部2 は下向きの符幹の音符で足で演奏するものというのが通常です。(下の図をご参照ください。)
音符入力の方法
パーカッション譜表に音符を加えるには次のいずれかの方法によります:
- 外付け MIDI キーボード;
- (仮想)ピアノキーボード;
- パソコンのキーボード;
- マウス
これらの方法を組み合わせて使うこともできます。:
MIDIキーボード
MIDIキーボード から打楽器譜に音符を加えるには:
- MIDIキーボードが接続されていて、正しく機能することを確かめる。
注: 音符入力 モードに入らないでドラム譜をクリックすれば、MIDIキーボードから打楽器の デモ をすることが可能です。
- 入力開始場所の音符か休符をクリックする。
- 音符入力 モードに入る。
- 適切な 声部 を選ぶ。例えば、スネア、サイドスティックやシンバルなら通常は声部1で、バスドラムは声部2。
- 音価 を設定する。
- その打楽器の MIDI キーを押してスコアに音符を入力する。別の音符を加えるには最初のキーを押さえたまま2つ目のキーを押す。
注: どの打楽器にどのキーが割り振られているかは、GM2 drum map を参考にします。例えば Casio のキーボードでは、ユーザーに便利なようにキーに打楽器の記号が付けてあるものもあります。
ピアノキーボード
仮想 ピアノキーボード から打楽器譜に音符を加えるには:
- ピアノキーボードが画面表示されていることを確かめる。P を押すか、メニューの 表示 → ピアノキーボード) を使う。
注: 音符入力 モードに入ることなく打楽器譜をクリックすれば、ピアノキーボードから打楽器の デモ をすることが可能です。
- 入力開始場所の音符か休符をクリックする
- 音符入力 モードに入る
- 適切な 声部 を選ぶ。例えば、スネア、サイドスティックやシンバルなら、通常は声部1で、バスドラムは声部2。
- 音価 を設定する。
- 仮想ピアノキーボードのキーをクリックして、スコアに音符を加える。
- 既存の音符に別の音符を加えたい場合には、Shift を押したまま次の音を入力する。(version 2.1 以前では、Ctrl (Mac: Cmd) を使います)
注: どの打楽器にどのキーが割り振られているかは、GM2 drum map を参考にします。
初期設定では、ピアノキーボードは画面下のドラム入力パレットの左に位置します。ドラグして動かし、別の場所に位置付けることもできます:
- パネルを下中央にドラグすると、ドラム入力パレットに重なって左右いっぱいの長さとなります。2つのパネルをタブキーで切り替えます。
- パネルと下の左/右にドラグすると、ドラム入力パレットの左/右に位置させることができます。
コンピュータキーボード
コンピューターキーボードから打楽器譜に音符入力するには:
- 入力開始場所の音符か休符をクリックする
- 音符入力 モードに入る。ドラム入力パレット が画面の下方に表示される。
- 音価 を設定する
- 入力したい打楽器のショートカットキー (A–G) を押す
- 同じ声部の既存の音符に別の音符を加えたい場合には、 Shift + [A–G]
注: どの声部であるかはドラム入力パレットに音符の色で示されていて、青は声部1、緑は声部2です。
マウス
打楽器譜に音符を加えるには
打楽器譜の既存の音符に、さらに音符を加えるには
注: どの声部になるかはドラム入力パレットに音符の色で示されていて、青は声部1、緑は声部2です。
ドラム入力パレット
打楽器譜が選択され 音符入力 モードが ON なら、画面下に ドラム入力パレット というウィンドウが開きます。このウィンドウは マウス 入力には不可欠ですし、コンピューターキーボード 入力や仮想 ピアノキーボード 入力でのショートカットキーが示されています。
パレットの音符はそれぞれの打楽器を意味していて、マウスポインターを音符の上に寄せると楽器名が表示されます。
そのパレットの上の方に A–G の文字が表示されている音符は、音高を表すのではなく、バスドラム、スネア、クローズドハイハットなど、の打楽器を入力するショートカットキーです。ドラムセット編集 ウィンドウを使って、それらを変更、再割り当てすることができます。
__ドラム入力パレット_ を開くと、パレットの音符をダブルクリックするか、ショートカットーキーの文字で打楽器譜にその楽器の音符を加えることができます。 どの声部になるかはドラム入力パレットに音符の色で示されていて、青は声部1、緑は声部2です。必要に応じ ドラムセット編集 のダイアログで変更することができます。
この声部の割り振りはキーボードとマウスで音符入力する場合にだけ、適用されます。: MIDIキーボードや仮想ピアノキーボードからの入力は、どの声部へも入力できます。
ドラムセットの編集
ドラムセット編集 ウィンドウを開くには、次のどちらかの方法を使います:
* ドラム入力パレット の左側にある ドラムセット編集 をクリック
* 打楽器譜を右クリックし、ドラムセットの編集 を選択
ドラムセットの編集 ダイアログには使用できる打楽器と、それに対応する MIDI 音符・番号が表示されます。また、各打楽器が譜表上でどのように表示されるか、名称・位置・符頭の種類・符幹の方向、を定めます。
左欄の行をクリックするとその音符に関する表示のプロパティにを、次のように編集できます:
名称: マウスを近づけるとドラム入力パレットに表示されるその打楽器の名称
符頭グループ: ドロップダウンリストからその楽器に応じた符頭を選択
標準の声部: 4声部のうちの1つを指定: MIDIキーボードや仮想ピアノキーボードからの入力には影響しません。
譜線: 音符が表示される譜表上での線/空白の数: "0" は5線の一番上の線の上に表示されることを意味します。マイナスの数は一段毎上になることを意味し、プラスの数だと同様に一段毎下になります。
ショートカットキー: その音符を入力するキーボードショートカットを指定
符幹の方向: 自動、上、あるいは、下
カスタマイズしたドラムセットは 名前を付けて保存 を押せば .drm のファイルに保存できます。そうして保存したカスタム・ドラムセットは 読み込む ボタンを使って呼び出すことができます。
注: MuseScore 2.1 では、ある音高のテナードラムが再生されません; これを修正する DRM ファイルは ここ からダウンロードできます。
ロール
ドラムロールを作るには、トレモロ を使います。