音符入力モード
MuseScore では音符入力モードを選べます。既定値は ステップタイム (下記ご参照)で、他のモードには、音符入力ツールバー の音符入力ボタンの隣にある小さなドロップダウン矢印をクリックすればアクセスできます。
ステップタイム
これが既定の音符入力方法で、1度に1つの音符を入力します:最初にマウス・パソコンキーボードを使って音符の長さを選び、それからマウス・パソコンキーボード・MIDIキーボード・バーチャルピアノ を使って音高を指定します。
より詳しくは 音符入力の基本 をご参照ください。
リピッチ
リピッチモードでは、一連の音符について、音価を変更することなく音高を修正することができます。(臨時記号: 音高の変更 とは異なります。)
- 開始する位置の音符を選択します。
- 音符入力 ドロップダウンメニューから リピッチ のオプションを選択するか、はキーボードショートカットの Ctrl+Shift+I (Mac: Shift+Cmd+I) を使います。
- パソコンキーボード・MIDI キーボード・仮想ピアノキーボード を使って、音高を入力します。(注:リピッチには マウスによる音符入力 を利用できません。)
リピッチ 機能を使えば、同じ長さのシークエンスを既存のフレーズをコピー・アンド・ペーストし、それをリピッチすることで新たなフレーズを作り出すこともできます。
リズム
リズムモードでは、キーを一度押すことで音の長さを入力できます。リズムとリピッチモードを組み合わせると、音符入力を効率的に行うことができます。
- スコア上の開始点を選択し、リズムモードに入ります。
- 音符入力ツールバーか、コンピューターのキーボードのショートカット (1 - 9) で音価をを選びます。音符はその選択した音価でスコアに追加されます。音符入力の基本 とは異なり、. キーを押すとそれ以降の付点のオン・オフを切り替えることができます。. キーが再度押されるまで、ずーっと付点付きになります。音符入力の基本 とは異なり、付点はリズムに入る前に押しておかなくてはなりません。
- 休符の入力は付点音符を加えるのに似ています。0 キーが休符入力のトグルスイッチです。0 キーが再度押されるまで、休符が入力されます。これは付点音符と並行して用いることができます。
- 音価のキーを押し続けることで、選択した音価の音符を入力することができます。
- リピッチモード を使って、加えた音符の音高を設定します。
リアルタイム(自動)
リアルタイム・モードでの基本は、MIDIキーボード (あるいは MuseScore の 仮想ピアノキーボード) で演奏し、それを記譜することができます。しかし、現時点では次の制限があることをお忘れなく。:
- リアルタイム入力に、コンピューターのキーボードを使うことはできない。
- 選択した音価より短い音符や連符は入力できない。
- 一時には一声部しか入力できない。
一方で、これらの制限により MuseScore の想定作業範囲が限定できることになり、リアルタイム・モードの信頼性を維持するのに役立っています。
リアルタイムの自動バージョンでは、メトロノームのクリックに従った固定のテンポで演奏します。そのテンポは、メニューから: 編集 → 環境設定... → 音符入力モード (Mac: MuseScore → 環境設定... → 音符入力モード) で調整できます。
- スコアの開始位置を選択してリアルタイム(自動)モードに入ります。
- 音符入力ツールバーで音価を選択します。
- MIDIキー、あるいは仮想ピアノキーを押し続けます。(スコアに音符が加えられます。)
- メトロノームのクリックを聞き、クリック毎に選択した音価分、音符が長くなります。
- 望みの長さに達したら、キーを放します。
キーを放すと即座にスコアでの動きが止まります。休符を入力するなどスコアを次に進ませたい場合には、リアルタイムアドバンスショートカット を使ってメトロノームを開始します。
リアルタイム(手動)
リアルタイムの手動バージョンでは、キーやペダルをタップしてあなたの入力テンポを示す必要がありますが、自由なスピードで良く、一定である必要はありません。 テンポを設定する初期設定のキー ("リアルタイムアドバンス" と呼びます) は10キーパッドの Enter (Mac: Fn+Return ですが、これを MIDIキー あるいは MIDIペダル に変更することを強くお勧めします (下記 ご参照)。
- スコアの開始位置を選択してリアルタイム(手動)モードに入ります。
- 音符入力ツールバーで音価を選択します。
- MIDIキー、あるいは仮想ピアノキーを押し続けます。(スコアに音符が加えられます。)
- リアルタイムアドバンス・キーを押します。押す毎に選択した音価分、音符が長くなります。
- 望みの長さに達したら、キーを放します。
リアルタイム・アドバンス・ショートカット
リアルタイム・アドバンス・ショートカットは、手動のリアルタイム・モードにおいて拍を打つためや、あるいは、自動のリアルタイム・モードにおいてメトロノームの開始のために用いられます。 スコア上の入力位置を先に進めることから "リアルタイム・アドバンス" と呼ばれます。
リアルタイム・アドバンス・キーの初期設定は10キーパッドの Enter (Mac: Fn+Return), キーですが、 MuseScore の MIDI リモートコントロール を使って MIDIキー あるいは MIDIペダル に変更されるよう強くお勧めします。MIDI リモートコントロールは、メニューから: 編集 → 環境設定... → 音符入力モード (Mac: MuseScore → 環境設定... → 音符入力モード) に有ります。
他には、USB 型フットスイッチやコンピュータ・ペダルなど、キーボードでのキー操作ができるものがあり、それに10キーパッドの Emter キーの機能をさせる可能性があります。
入力した音符は開始位置として選択した要素の直前に位置づけられ、青いるの四角いマーカーで強調表示されます。開始位置の要素と同じ小節でそれに続く音符・休符は後ろに押し下げられます。矢印キー → ・← を使って入力位置を前後に移動することができ、新たな入力位置が強調表示されます。
挿入
挿入 入力モード (ver. 3.0.2 以前では タイムワイズ の名称) では、小節内の音符・休符の挿入・削除ができ、それに続く要素は自動的に移動します。操作に従って 小節の長さ は自動的に更新されます。
- 音符入力モード にいることと、音符・休符を挿入したい開始場所の要素を選択していることを確かめ;
- 音符入力アイコンの隣の矢印をクリックし、挿入 を選択します。(もし既に挿入になっているのであれば N を押します);
- ステップタイム で音符・休符を入力します。各音符・休符は現在のカーソル位置の前に挿入されます。;
- 入力位置を変えるには、矢印キーを使ってカーソルを前後に移動します。
音符1つか2つだけ入力するのであれば、ショートカットを使うこともできます。:
- Ctrl+Shift (Mac: Cmd+Shift) を押したまま、マウスクリックあるいはキーボードショートカット (A-G) で音符を加えます。
その小節の音符・休符全体の長さが 拍子記号 と合わなくなった場合、小節の上に小さなl + か - 記号が表示されます。
選択した範囲を削除 (ツール) もご参照ください。
通常モード
音符入力モードを抜けるには、音符入力ツールボタンをクリックするか、N を押すか、Esc を押します。これにより 通常モード に入ることになり、音価を変更したり、次のように音符・休符を削除することができます。:
- 音符を選択して Del を押すと、その音符は同じ長さの休符に変わります。
- 音符・休符を選択して Ctrl+Del を押すと、その音符・休符は削除され、続く音符・休符がその位置に移動します。(選択した範囲を削除 をご参照ください)
- 音符・休符の長さを短くすると、残った長さは休符で埋められます。
- 音符・休符の長さを長くすると、それに続く音符・休符から長さが引かれます。それがその小節の最後の音符・休符の場合、次の小節の最初に必要な長さの音符・休符が加えられタイで結ばれます。
参照
外部リンク
- Video: Semi-Realtime MIDI Demo Part 1: New note entry modes (available as of MuseScore 2.1)
- Introduction to the new Repitch Mode (YouTube)